公立大学法人 奈良県立医科大学脳神経外科

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・脳腫瘍専門外来

脳腫瘍

脳腫瘍とは・・・

脳腫瘍は約1万に1人しか発生しない珍しい腫瘍の一つです。頭蓋内には、脳腫瘍だけでも150種類の腫瘍が存在し、その治療は多岐に渡ります。脳腫瘍の治療は、どこの病院でも簡単に行えるものではありません。
各種画像検査を駆使して、正確な診断を行うことはもちろんのこと、画像検査から予想される脳腫瘍に対して、どのように治療するかを慎重に判断する必要があります。
例えば、小さな無症候性の良性脳腫瘍が疑われる症例については、画像フォローのみで手術が必要ないものもあります。一方、腫瘍が大きく、速やかな開頭術が必要なものもあります。
奈良県立医科大学脳神経外科では、これまでの豊富な治療経験に基づき、正確な診断と適切な治療を提供することが可能です。特に脳腫瘍の手術においては、一旦障害された脳神経はなかなか回復しないため、腫瘍の切除と脳機能の温存を両立することが非常に重要です。
奈良県立医科大学脳神経外科では、ナビゲーションシステム、術中脳神経モニタリング、覚醒下手術などを駆使して、より安全な手術を行うことにより、腫瘍の切除と脳機能の温存を達成しています。
また、手術のみならず、定位放射線治療についても、放射線治療科、放射線科の協力のもと、転移性脳腫瘍や良性腫瘍に対して、TrueBeam STx with Novalis radiosurgeryを用いて数多くの定位放射線治療を施行しております。

悪性神経膠腫に対してウイルス療法が保険適応

2021年秋より、悪性神経膠腫に対してウイルス療法が保険適応(※現在薬剤供給がなく、治療は施行しておりません。2023/06)となりました。
デリタクト®注は、遺伝子組み換え単純ヘルペスウイルスであり、腫瘍細胞にのみ感染して腫瘍を破壊し、正常細胞には影響を及ぼさないように設計された世界初の悪性神経膠腫に対するウイルス治療薬です。
遺伝子組み換えウイルスからなるデリタクトの取り扱いには、カルタヘナ法を遵守した厳重な使用体制が求められるため、奈良県下では奈良県立医科大学附属病院でのみ使用が可能です。
膠芽腫など悪性神経膠腫の治療をご希望の患者さまは脳腫瘍専門外来を受診してください。

覚醒下手術について

当院では覚醒下手術を積極的に施行しています。
覚醒下手術の利点は、全身麻酔下における開頭術に比べ、患者さまが術中に覚醒して言葉をしゃべったり、手足を動かしたりする必要があるものの、全身麻酔下では正確な評価が難しい脳機能を評価して、脳機能を温存することが可能です。
覚醒下手術には特殊な麻酔を含めた管理が必要となるため、当院では脳腫瘍外科医、麻酔科医、手術室看護師、言語療法士、臨床検査技師による専門チームで、治療を行なっております。当院は、日本脳神経外科学会、日本Awake surgery学会による覚醒下脳手術施設認定を受けております。

<主な対象疾患>

膠芽腫(グリオブラストーマ)、びまん性星細胞腫、退形成性星細胞腫、乏突起膠腫、退形成性乏突起膠腫、脳原発悪性リンパ腫(中枢神経系原発悪性リンパ腫)、転移性脳腫瘍、海綿状血管腫、髄膜腫、聴神経鞘腫、血管芽腫など。

<受診方法>

脳腫瘍専門外来は、月曜日です。
病院の初診受付は午前8時-11時です。
初診の患者さんは、脳神経外科外来へお電話で予約をお取りください。
診療をスムーズに進めるため、紹介状やフィルムを持参していただくことが望ましいです。

なお、セカンドオピニオンをご希望の方は、セカンドオピニオン外来にお申し込みください。
ご不明な点やご質問があれば、脳神経外科外来へ電話でお問い合わせください。
(電話番号:0744-22-3051 内線3320 又は 3321、電話受付時間:午後2-4時)

<担当医>

松田良介 講師(日本脳神経外科学会専門医、日本がん治療認定医機構がん治療認定、日本臨床神経生理学会術中脳脊髄モニタリング分野認定医、日本脳卒中学会専門医)
・月曜日担当

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