脳血管内治療とは脳の病気に対して、皮膚を切ったり開頭することなく、血管の中からアプローチする新しい手術法です。足の付け根や肘の内側の血管などの太い血管からカテーテルを挿入し、病気のある部位（首や頭の中の血管）まで進めていき、様々な道具や薬品を用いて病気を治療します。
カテーテルなどの道具の改良に伴い急速に広まっており、現在日本全体では年間1万件以上の脳血管内治療が行われています。
様々な疾患が血管内治療の対象となっていますが、主に金属コイル・接着剤などを使って病変部を閉塞し、出血を予防する手術（脳動脈瘤、脳の血管奇形など）と、ステントなどを使って狭くなった血管を拡げて血液の流れを改善させ脳梗塞を防ぐ手術（内頸動脈狭窄症、鎖骨下動脈狭窄症など）に大別されます。
脳血管内治療は様々な利点のある治療法です。
この治療法の利点は、一般的な開頭術による外科手術に比べ、患者さまに加わる侵襲が少ないこと、開頭手術での治療が困難な脳の中心部分でも、周辺の脳への影響を与えずに到達が可能であること、総じて入院期間が短いことなどです。
また全身麻酔で行われることもありますが、局所麻酔でも可能であり、麻酔をかける事が危険な高齢者や、心臓や肺の悪い人などには非常に有用な方法です。
当院では放射線科との協力のもと、治療を行なっております。
＜主な対象疾患＞
脳動脈瘤、脳動静脈奇形、硬膜動静脈瘻、内頚動脈狭窄症、鎖骨下動脈狭窄症、頭蓋内動脈狭窄症、脳血管血栓塞栓症など
＜医療データ提供のお願い＞
詳細は以下リンク先PDFより御覧ください。
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- ・日本国内の脳神経血管内治療に関する登録研究3-604
- ・頚動脈狭窄症におけるNIRS-IVUSを用いた脂質コアプラークの評価に対する臨床研究-1456
- ・CT perfusionによるくも膜下出血後の脳血管攣縮の評価と塩酸ファスジル動注療法介入適応についての研究-2035
- ・日本国内の脳血管内治療に関する診断参考レベル構築のための調査研究-2036
- ・未破裂脳動脈瘤クリッピング術後の慢性硬膜下血腫に関する研究-2046
- ・未破裂脳動脈瘤コイル塞栓術後の遅発性白質病変に関する研究-2018
- ・症候性内頚動脈高度狭窄症に対する治療時期に関する研究-2017
- ・難治性慢性硬膜下血腫に対する中硬膜動脈塞栓術の有用性-1771
- ・脳動脈瘤に対する血管内治療後の遅発性脳内多発性病変に関する他施設共同後ろ向き観察研究-2321
- ・脳動静脈奇形および脳血管芽腫に対する治療指針に関する研究-2423
- ・脳血管内治療における血栓塞栓合併症における血小板凝集能の影響-2369
- ・脳血管内治療における運動誘発電位および視覚誘発電位の評価-2368
- ・脳血管内治療におけるDyna-PBVを用いた脳血液量評価-2370
- ・日本国内の脳血管内治療に関する診断参考レベル構築のための調査研究-2036
- ・当院における県内急性期脳梗塞患者の搬送から治療までのプロトコール構築-2424
- ・椎骨脳底動脈解離性病変に対する治療指針に関する研究-2422
- ・硬膜動静脈瘻に対するOnyx液体塞栓システムを用いた経動脈塞栓術に関する多施設共同登録研究-2234
- ・頸動脈狭窄症におけるNIRS-IVUSを用いた脂質コアプラークの評価に対する臨床研究-1456
- ・コイル塞栓術用アシストステント留置後の血管内皮形成に関する研究-2421
- ・日本国内の脳神経血管内治療に関する登録研究４』のための医療データ提供のお願い-2592
- ・『椎骨脳底動脈延長拡張についての多施設共同観察研究』のための医療データ提供のお願い-2622
- ・Relative DWI signal intensity (DWI-rSI)は機械的血栓回収術を実施した急性脳梗塞患者の予後を予測する-2852
- ・動脈硬化性の急性頭蓋内主幹動脈閉塞に対する血管内治療に関する後ろ向き登録調査-2961
- ・脳動脈瘤治療周術期抗血小板療法に関する多施設共同観察研究-3044
＜受診方法＞
脳血管内治療専門外来は、火曜日です。
病院の初診受付は午前8時-11時です。
初診の患者さんは、脳神経外科外来へお電話で予約をお取りください。
診療をスムーズに進めるため、紹介状やフィルムを持参していただくことが望ましいです
なお、セカンドオピニオンをご希望の方は、セカンドオピニオン外来にお申し込みください。
ご不明な点やご質問があれば、脳神経外科外来へ電話でお問い合わせください。
(電話番号：0744-22-3051 内線3320 又は 3321、電話受付時間：午後2-4時）
＜担当医＞
中川一郎 教授（日本脳神経外科学会専門医、日本脳神経血管内治療学会指導医、日本脳卒中学会指導医、日本脳卒中の外科学会技術指導医）：火曜日担当