当院では、以下の臨床研究を実施しておりますのでお知らせいたします。
下記の概要についてご確認いただき、試料・情報が当該研究に用いられることについて患者さんもしくは患者さんの代理人の方にご了承いただけない場合には、試料・情報を用いませんので、以下の「問合せ先」までお申し出ください。その場合でも患者さんに不利益が生じることはありません。
下記の研究は、奈良県立医科大学医の倫理審査委員会(以下、「倫理審査委員会」と略します)で審査され、奈良県立医科大学学長の許可を得て行います。
1 研究課題名
乳幼児急性硬膜下血腫(虐待例を含む)が重症化する病態の解明 -頭部CTの広範なLDAは何を意味するのか?
2 研究期間
学長許可日(2024年3月11日)から2028年12月31日
3 対象患者
入院加療を有した、および有する2歳以下の頭部外傷。原因に関しては、単純な事故症例、虐待症例が含まれる。
4 対象期間
2007年4月1日から2027年12月31日
5 研究機関の名称
奈良県立医科大学附属病院 脳神経外科
6 研究責任者
氏名:朴 永銖
所属:奈良県立医科大学脳神経外科
7 使用する試料・情報等
下記の臨床情報を診療録より収集する。
(1)身体的所見、家族背景(年齢、性別、身長、体重、既往歴、家族構成
(2)臨床所見(搬送時意識レベル、心肺停止の有無、呼吸障害の有無、痙攣の有無、嘔吐の有無)
(3)頭部CT所見、MRI所見
(4)受傷機転、虐待の有無
8 研究の概要
虐待例を含め、乳幼児硬膜下血腫は極めて極めて転帰不良であり、死亡例も稀ではありません。また、救命し得ても意識障害や精神発達遅延など重度の神経後遺症が生じる場合も多いです。
重症化する病態に関しては未だ十分に解明されていないのが現状でありますが、搬送時から治療経過中に生じる頭部CTで広範な低吸収域 low density area (extensive LDA, eLDA)病態が乳幼児硬膜下血腫症化の “重要な鍵” であり、転帰を悪化させる根本的な要因と考えられます。また、このeLDAは虐待例に特異的と考えられてきましたが、家庭内の事故による硬膜血腫でも生じます。
この現象が一体何を意味するのかに関しては、従来は単純に虚血性変化と考えられてきましたが、様々な病態が複雑に重合的に関与していいます。
広範なLDAの病態生理を検討し、有効な治療方法を探求いたします。
9 倫理審査
倫理審査委員会承認日(2021年10月6日)
10 研究計画書等の閲覧等
研究計画書及び研究の方法に関する資料を他の研究対象者等の個人情報及び知的財産の保護等に支障がない範囲内で入手又は閲覧できます。
詳細な方法に関しては以下13の問い合わせ先・相談窓口にご連絡ください。
11 結果の公表
学会や論文等で公表します。個人が特定されることはありません。
12 個人情報の取扱い
カルテIDや氏名などの個人情報を研究用IDに置きかえて使用するため、あなたの個人情報が外部へ漏れることはありません。カルテIDと研究IDの対応表は厳重に研究責任者において管理されます。研究の成果は、学会や学術誌などで公表されますが、この場合も、個人が特定される情報が公開されることはありません。
13 お問い合わせ
この研究への情報提供を希望されてないことをお申し出頂いた場合、その患者さんお情報は利用しないようにいたします。ただし、お申し出頂いた時に、すでに研究結果が論文などで公表されていた場合には、完全に廃棄できないことがあります。情報の利用を希望されない場合、あるいは不明な点やご心配な事がございましたら、ご遠慮なく下記連絡先まで、メールまたはFAXにてご連絡下さい。
この研究への情報提供を希望されない場合でも、診療上なんら支障はなく、不利益をこうむることはありません。
〈お問い合わせ等の連絡先〉
奈良県立医科大学脳神経外科
担当者:朴 永銖
メールアドレス:park-y-s@naramed-u.ac.jp
TEL:0744-22-3051
14 知的財産権
奈良県立医科大学脳神経外科に帰属します。