公立大学法人 奈良県立医科大学脳神経外科

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頸椎人工椎間板手術について

2018年12月12日

ご質問を頂く機会が増えてきましたので

「頸椎人工椎間板手術」と当科での治療状況を説明致します。

頸椎人工椎間板の手術を行っています。

頚椎椎間板ヘルニアや頚椎症に伴う神経障害に対して「前方除圧固定術」が行われていますが、前方からの圧迫病変を直接除去できる大きな利点がある反面、障害部位の脊椎の動きを止めてしまうことで、隣接する脊椎間での障害が生じやすくなるという問題があります。

それに対し「人工椎間板置換術」は、椎間板を摘出した後に可動性を持つインプラントを設置する方法です。
圧迫病変を取り除いた後に、固定はせずに椎間の可動性を保つことができる利点があります。

「頚椎人工椎間板置換術」は既に10年以上も前から欧米・アジア諸国などで実際の治療に使用されていますが、本邦においては、平成29年度に新しく承認されました。承認に際して作成されました適正使用基準により、市販後調査期間中(使用開始から約1年間)は限られた施設のみで施行可能となっております。

現在2種類の製品が認可されていますが、当科はジンマーバイオメット社 Mobi-C® の認定施設(全国18施設)となっており、頸椎人工椎間板手術が施行可能です。

当院では平成30年8月に院内の認可を得た後、10月に第1例目の頸椎人工椎間板置換術を施行しております。

当院脳神経外科は、現時点では、奈良県内で唯一、頚椎人工椎間板による手術が可能な施設となっています。
全ての患者さんにこの手術の適応があるわけではありませんが,頚椎の手術をすすめられている患者さんは、ぜひ一度ご相談ください。

TDR

担当:竹島 靖浩(外来:毎週木曜日)

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